音でひとつになる

音でひとつになる

先日の日曜日、地元のライブバーで演奏しました。

このお店では、自身のユニットでライブもするのですが、この日は店のマスターと二人での演奏。

最初はイレギュラーなイベントとしてはじめたものの、今では毎月恒例のイベントとして定着しつつあります。

お店がオープンする夕方の6時に合わせて店に行き、楽器と譜面をセッティングする。

店そのものに常連のお客様がいてくれるので、集客はさほど意識しなくてもいいのが気楽なところ。

さっさと準備を済ませてカウンターに座っていると、徐々にお客様が入ってきます。

ここでは演奏開始はいつも遅めの午後9時頃から。

大体このくらいの時間になると、客席のほとんどが埋まっています。

私には、音楽教師のような立場の方がいるのですが、この日の昼「今日は何をしているの?」と連絡があり、ライブの事は伝えていたのです。この方はプロのアレンジャーで、いろんな方の楽曲をアレンジする事をお仕事にされている方。

8時半を少し過ぎた頃、店のドアが開きます。

何気なくそちらを見ると、入って来たのはアレンジャーの先生と、もう一人。

もう一人の方もよく知っているギタリストで、お二人は予告なくご来店されたのです。

一通りの挨拶を済ませた後、そろそろ時間になったのでライブをスタート。満席に近いお客様の入りです。

いつものようにステージを行い、席に戻った時

アレンジャーの先生から「あのキーボード、使ってもいい?」と。

その言葉がきっかけとなって、先生、お連れのギタリスト、店のマスター、そして私は急遽ボーカルという4人編成で3ステージ目をはじめる事になりました。

実はこのアレンジャーの先生、これまでは決して人前で演奏する事はなかったのです。

それが、何を思ったのか演奏して下さるという。

この方の紡ぎだす音色は本当に複雑。

いつ聴いても、一体どんな人生を歩いてこられたのかと思わせる、深い音色です。

私は歌を歌ったのですが、あんなに音に包み込まれるような、安心感のある演奏の中で歌ったのは初めてでした。

小さなステージで1曲、また1曲と演奏していくと、これまでのお客様の反応とは明らかに違うものを感じます。

客席とステージが音でひとつになっている・・・

この日は偶然にも「父の日」。

親子ほど年齢の離れた男性からもらった意外なプレゼント。

私やお客様の心に深く残る、素敵な贈り物をいただきました。